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1 八百屋・店先

 
商店街の八百屋店先
自転車に乗った亜希子が、やってくる。

亜希子「(一本の大根を手にして)コレください」
店員「らっしゃい」
亜希子「あと、コレとコレ(と人参だのカボチャだの指差す)」
店員「(受け取り)はい。エーっと、全部で……674円ね。」
ポケットから財布を取り出す、亜希子。
亜希子「え? 600……?」
店員「74円」
亜希子「(もたもたと小銭を数えて)70……えーっと……」
店員「(イライラ)」
亜希子「あ、すいません、これで(と千円札を出す)」
店員「(受け取って面倒くさそうに)えー?」

そこへ主婦Aが登場。

主婦A「これちょうだい(と大根を出す)」


1


店員「はい、らっしゃい」
主婦A「あと、コレとコレも(といろいろ指差す)」
店員「はいはい。えーっと、こちらは全部718円ね」
主婦A「じゃ、これで」

主婦、ポケットから電子マネーを出す。
それは、数字の表示盤とテンキーがついた(電卓のような)カード状の物。

店員「おっ。お客さん、電子マネーだね?」

店員、吸盤付きのコードを主婦の電子マネーにペタリと貼りつける。
コードは、レジ(パソコソ)と接続されている。
レジを打つ、店員。
ピピッと音がして、主婦の電子マネーの残高表示が
「12000円」から「11282円」になる。

店員「はい、毎度あり」
主婦A「便利ねー、電子マネーは」
店員「ほんとだねー」


2


主婦A「いちいち小銭を持ち歩かなくても済むし」
店員「お釣りを間違える心配もないしね」
二人「(声を揃えて)便利ねー」
亜希子「……」
主婦A「それじゃ、また(と帰って行く)」
店員「ありがとうございました。(亜希子に気づき)えーっとお客さんは何でしたっけ?」
亜希子「あ、あの千円札でおつりを……」
店員「ああ、お釣りね。えー……674円だから……300と30……いや20……」
亜希子「……」
店員「お客さんも電子マネーに変えたらどう?」
亜希子「はあ」
店員「いまどき現金使ってる人、珍しいよ」
亜希子「……(しょんぼり)」

オーブニング・タイトル(森の中)



3


 
古い洋館。
テロッブで、「A.D.2100」

Na「西暦2100年、つまり今から百年以上も先の未来。そこには、空飛ぶ自動車もタイムマシンもない……。未来の私たちは、現代よりもずっと古めかしく質素な暮らしを送っていた。---百年の間、人類はいったい何をして来たのだろうか。技術の革新は止まってしまったのだろうか? 新たな発明や発見を放棄してしまったのか?」

メイン・タイトル「いとしの未来ちゃん」

洋館・少女の部屋

 
洋館の中に暮らす、少女と妹。

Na「その秘密は、2100年に住むこの少女たちが知っていた。これは、はるか未来に語られる、ちょっと未来の物語……」


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