| 亜希子 | 「(一本の大根を手にして)コレください」 |
| 店員 | 「らっしゃい」 |
| 亜希子 | 「あと、コレとコレ(と人参だのカボチャだの指差す)」 |
| 店員 | 「(受け取り)はい。エーっと、全部で……674円ね。」 |
| 亜希子 | 「え? 600……?」 |
| 店員 | 「74円」 |
| 亜希子 | 「(もたもたと小銭を数えて)70……えーっと……」 |
| 店員 | 「(イライラ)」 |
| 亜希子 | 「あ、すいません、これで(と千円札を出す)」 |
| 店員 | 「(受け取って面倒くさそうに)えー?」 |
| 主婦A | 「これちょうだい(と大根を出す)」 |
| 店員 | 「はい、らっしゃい」 |
| 主婦A | 「あと、コレとコレも(といろいろ指差す)」 |
| 店員 | 「はいはい。えーっと、こちらは全部718円ね」 |
| 主婦A | 「じゃ、これで」 |
| 店員 | 「おっ。お客さん、電子マネーだね?」 |
| 店員 | 「はい、毎度あり」 |
| 主婦A | 「便利ねー、電子マネーは」 |
| 店員 | 「ほんとだねー」 |
| 主婦A | 「いちいち小銭を持ち歩かなくても済むし」 |
| 店員 | 「お釣りを間違える心配もないしね」 |
| 二人 | 「(声を揃えて)便利ねー」 |
| 亜希子 | 「……」 |
| 主婦A | 「それじゃ、また(と帰って行く)」 |
| 店員 | 「ありがとうございました。(亜希子に気づき)えーっとお客さんは何でしたっけ?」 |
| 亜希子 | 「あ、あの千円札でおつりを……」 |
| 店員 | 「ああ、お釣りね。えー……674円だから……300と30……いや20……」 |
| 亜希子 | 「……」 |
| 店員 | 「お客さんも電子マネーに変えたらどう?」 |
| 亜希子 | 「はあ」 |
| 店員 | 「いまどき現金使ってる人、珍しいよ」 |
| 亜希子 | 「……(しょんぼり)」 |
| Na | 「西暦2100年、つまり今から百年以上も先の未来。そこには、空飛ぶ自動車もタイムマシンもない……。未来の私たちは、現代よりもずっと古めかしく質素な暮らしを送っていた。---百年の間、人類はいったい何をして来たのだろうか。技術の革新は止まってしまったのだろうか? 新たな発明や発見を放棄してしまったのか?」 |
| Na | 「その秘密は、2100年に住むこの少女たちが知っていた。これは、はるか未来に語られる、ちょっと未来の物語……」 | |