| 佐知子 | すごいじゃないの、クロちゃん。やっぱりやれば出来るのね。 |
| 陽子 | 結横、楽しいもんですね。勉強も。 |
| 佐知子 | (喜んで)まあ、ホント? |
| 陽子 | ええ。難しい問題が解けた時って、ちょっと快感ってカンジ。 |
| 佐知子 | さすがは私の娘……いや、私の娘のクローンだわ。この調子で模擬試験も頑張れる? |
| 陽子 | もちろん。絶対いい点取りますから。 |
| 武 | ふー、食った食った。旨かったよ、クロ子ちゃん。日に日に腕が上がるね。 |
| 陽子 | ホント? 嬉しい。 |
| 武 | さすがは俺の彼女……いや、俺の彼女のクローン、だね。 |
| 陽子 | うふふ。 |
| 武 | 結婚してもいいかなー……なんてね。 |
| 陽子 | ……え? ホント? |
| 武 | ホントだよ。(目を見つめて)君は、僕の太陽だもん。 |
| 陽子 | 太陽? |
| 武 | そう、太陽。 |
| 陽子 | まあ……。武くんったら(と、照れる) |
| 武 | ってことで……行く? |
| 陽子 | ンもう、武くんったら(と、照れる) |
| 晴美の声 | (先行して)君は僕の……太陽だあ? |
| 晴美 | ……って、何なのコレ? |
| 陽子 | (窓の方を見て)あの先生が、くれたの。 |
| 晴美 | え?(と、見る) |
| 医者 | (ニターツと笑い)……。 |
| 晴美 | ひいっ。 |
| 医者 | !!(ダッシュで逃げて行く) |
| 陽子 | ……気持ち悪いでしょ? |
| 晴美 | もうじき退院だからこんな手紙よこしたのね? どうする? |
| 陽子 | どうもしないわよ。 |
| 晴美 | 付き合ってあげれば? |
| 陽子 | 冗談やめてよ。 |
| 晴美 | アルバイト休んでてお金ないくせにィ。 |
| 陽子 | あたしに援助交際勧めてるわけ? |
| 晴美 | 相場は一ヵ月五十万だって。 |
| 陽子 | あたしには武くんがいるもん。 |
| 晴美 | なにも陽子が交際することないわ。 |
| 陽子 | ……え? |
| 晴美 | もう一個作ればいいじゃない、クローンを。 |
| 陽子 | そうか……。全部で何人になるっけ……?(と考える) |
| 晴美 | (数なんかどうでも良くて)いっぱいでしょ、いっぱい。ねっ、陽子がいっぱい。 |