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晴美今夜もまた徹夜でやるんだって、帰りもソッコーよ。
陽子ママの命令ね? ンもう、勉強のためだけにクローン作ったわけじゃないのに。
晴美でもさ、やばいよ陽子。
陽子……自信ありそうだったんじゃないの?
晴美ちがうわよ、武くん。
陽子えつ?
晴美結構いろんな女の子と遊んでるよ。大学生だから、合コンとか多いでしょ?
そこへ、医者が入って来る。
医者やっほーっ。どうだい、陽子ちゃん。具合は(と駆け寄る)
陽子やっほーっ。ちょうど良かった。先生にお願いがあるの。
医者なになに? 君のお願いなら僕なんでも聞いちゃうよっ。言って、なんでも。
友人・晴美、医者の態度にボー然……。
陽子ホント? ホントに聞いてくれる?
医者もちろんさ。どけよコラ(と、晴美を押しのけ)さ、言ってごらん。
陽子もうひとつ作って欲しいの。
医者何を?
陽子クローンを。


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医者なんだそんなことか。もうひとつクロ……えっ?

●武の部屋(翌日)

 
武(20)の、ワンルームマンション。
紅茶を乗せたテーブルをはさんで、武と陽子。
陽子というわけで武くん。私がソノ……監視役……っていうか……。
監視? ひどいよ陽子ちゃん。俺は浮気なんかしないって。
陽子……。
ホントだって、陽子ちやん。
陽子……。
あ、そっか。陽子ちゃんじゃないんだ。何て呼んだらいいんだ?
陽子さあ?
えーっとクローンだから……クロ……あ(名案だ、という顔で)クロ子ちゃんは?
陽子……。
あっれ…? ……ダメかなあ?
陽子名前は何でもいいです。ところで武くん、こちらは、どなた?


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え?
ベッドには、下着姿の女(20)がいる。
あ……イヤ、この子はホラ……友だち。
陽子(ニコニコして)なんだあ、お友だちか。
そうだ、ボチボチ帰ってもらわなくっちゃ。(女に)あー、そこの友だちっ。
言われなくても、帰るわよ。
女、上着をはおり、不満そうに出ていく。
部屋には、気まずい雰囲気が残る。
そうだ、クロ子ちゃん。……行く? 僕ね、おいしい店見つけたんだよ。行く?
陽子(首を振って)行かない。
お腹空かないの?
陽子(スーパーのビニール袋を見せて)お料理作ろうと思って、材料買って来たの。
えっ? 料理なんか……出来たっけ?
腕まくりをして、にっこり笑う、陽子。
陽子(にっこり笑って)練習してきたの。

●病院・病室(数日後)



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今日も、見舞いに来ている、晴美。
陽子それじゃ武くん、あたし一筋なの?
晴美うん。案外尽くす女に弱かったみたいね。毎日ラブラブだってさ。
陽子良かった……。あたし、料理なんかまるでダメかと思ってたから。けっこう良妻賢母
タイプだったんだねー。
晴美それはどうかな…。だってクローンは料理の本片手に、毎日猛特…してるんだから。
誰だって腕上がるよ。
陽子そっかー。何事も努力ってコト?
晴美そっ。努力よ、努力。

●如月家・陽子の部屋

 
机の前には、「努力」と書いた貼り紙。
黙々と勉強しているクローンの陽子。そのうしろ姿にモノローグで、
「私の分身たちは、本当に努力家だった。実を言うと私は、一度なにかに興味を持つと、結構
ハマるタィプ。---つまり、努力家じゃないけど、凝り性だったのだ。

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