Top
<<>>
123456・7・89


三郎ごめんなさい。ワタシなにか……なにか、しでかしました?
美奈代(無表情のまま、小さな声で)先へ進む時は、ネクストを押さなきゃ。
三郎ネ……ネクスト? それは?
美奈代ここ(と、自分の股間を指で差す)
見ると、股間に「NEXT」と書いてある。
三郎ワオーツ(と、驚いて、目をギラギラさせ)……いいの?ホントにいいの?
美奈代もちろんよ。
三郎失礼します……(と、嬉しそうに指を伸ばし)……ネクストっ(と、押す)

●ピンクの部屋

指を押したポーズの三郎、今度はピンクの部屋に移動している。
美奈代の姿は消えてしまった。
三郎(指を目の前に寄せ)こっ、この指の感触……。まさにバーチャルっ!!
美奈代ハーイ。ようこそ、あなたのなすがままのコーナーへ。
さらにセクシーな衣装に着替えた美奈代が立っている。
三郎(振り返り)わーん、美奈代ちゃああんっ。


25


美奈代このコーナーは、あなたが美奈代に何をしてもいいコーナーです。まずは詳しく説明
いたしま……
三郎(美奈代の股間をズブズブ押し)ネクストっネクストっネクストっ……
と、美奈代は、突然また無表情になる。
三郎あ……
美奈代(が、笑顔に戻り)……それでは、あなたのなすがままコーナーを始めまーす。
三郎(ホッとして)よ、よろしくお願いしますっ。
美奈代さあ、何でもどうぞ。
美奈代、三郎の前に横たわる。
三郎は、はい。(ゴクリと唾を飲み)……では、失礼させていただきます。
ギラギラした顔で、ゆっくり美奈代に近づいていく三郎。
そこへ突然、眩しい光が差し込んできて
高木の声(先行して)ハーイ、お父さん。

●ヤスオの部屋

そのポーズのまま、バーチャルヘッドとグラスビジョンを外され、眩しそうに


26


顔を歪める三郎。---外したのは、高木である。
高木……このつづきは、またのちほど。
三郎そ、そんな……。今一番いいとこなんだよ。
ヤスオ駐車場探すついでに、俺たち、面白いもの買って来たんだ。
ヤスオの手には、新しいダンボール箱がある。

●ヤスオの部屋(時間経過)

三郎は、元の服装に戻され、ヤスオが全身バーチャル装備になっている。
新しいダンボール箱から、何かを取り出す、ヤスオ。
三郎(見て)何だい? それ。
ヤスオ(自慢げに見せて)ヘヘっ、バーチャル一鼻カバーだよ。
それは、人間の鼻の形をしたマスクのようなもの。
三郎バーチャル鼻カバー? ……なんだか他のと比べて、名前が格好悪くないか?
高木……えっ? 名前が恰好悪い? 鼻、は漢字なのに?
ヤスオ渋いよなあ−。鼻、だけ漢字のトコが。
三郎そうか? 父さんわかんないな、おまえたちの感覚……。


27


ヤスオ(顔につけて、三郎に)……どう?
三郎どう? って言われてもな……。父さんには、かなりマヌケに見えるけどなぁ……
高木(も、つけて)これがあればね、匂いまでリアルに体感できるんですよ。
三郎匂い? 例えば何の匂い?
ヤスオ(嬉しそうに)パパイヤに決まってるじゃないか、父さん。
三郎パパイヤ?
ヤスオ、嬉しそうにスーハー、スーハーと呼吸して、
ヤスオ想像してみてくれよ父さん。あの青いパパイヤが、香りつきで飛んで来るんだ。
三郎(想像し)……うらやましくないぞ、ちっとも。
高木後カラなんとかって娘も、匂いつきになるわけです。
三郎(目を輝かせ)それは素情らしいね。コ、コレはいくらするんだ?
ヤスオ百万ちょい、だったよ。
三郎おいおい!! こんなモンが、百万もするのかー!?
高木出たばかりですし。新製品は、高いんですよ。
ヤスオ仕方ないって。俺たちホラ、マニアなんだから。
高木さ、俺が借りたソフトやりましょう。まずはお父さんに体感させてあげますから。
ヤスオ待てよ高木。父さんには、まずパパイヤをやってほしいんだ。


28


<<>>
123456・7・89