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ハデ女……ごめんなさぁい。
ダイヤグチャグチャになっちゃたわ(と、拾い集める)
ルビー(も、集めて)どれがどのお客さんのだったっけ?
ダイヤえーっと……
ダイヤ、一枚のソフトを手に、タイトルを読んで、
ダイヤ『バーチャル・バンジージャンプ・オーストラリア編』のお客さまっ。
学生服あ(と、手をあげ)僕です。
ダイヤハーイ(ソフトをカウンターの左側に置く)
三郎……(少し嫌な予感)
ルビー『お気楽バーチャル体験・寄生虫ダイエット/パートII』のお客様は?
ハデ女(手を振り)ソレ、あたしィ。
ルビーハーイ(と、右側に)
ダイヤえーっと……。
三郎……(相当嫌な予感)
ダイヤ『あなたとバーチャルエクスタシー・後唐美奈代の味チチ揉んめ』のお客様ァ!!
その声だけ、なぜか店中に響きわたるほど大きい。
静まり返る、店内。


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三郎(表情を変えず)……。
ルビーあら?(と、三人の客の反応を見る)
ダイヤおかしいわね。(大声で)後唐美奈代の……『味チチ揉んめ』のお客様ァー!!
あちこちにいる客が、全員カウンターに注目する。
学生服もハデな女も、ちがいます、と主張するように後ずさり。
やがて、いつのまにか全員の視線が三郎に向けられる。
三郎……(仕方無く小さく手をあげ)はい……。

●ヤスオの部屋(昼)

 
ヤスオ、ソフトのディスクをプレイヤーに入れ、スタートボタンを押す。
ケースには『アドベンチャー・ゲーム/青いパパイヤの香り』と、タイトル。
しばし、静寂。---突然、
ヤスオお、始まった。
と、立ち上がり、その場で足踏みを始める。
まるで歩いているように足を交互に動かすが、身体は前に進まない。
誰が見てもマヌケな、ムーンウォークするヤスオの姿に、


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---タイトル「第二話青いパパイヤの香り」



●ヤスオの部屋(午後)

 
階段を昇って来た三郎が、部屋に入ってくる。
足踏みをしているヤスオを見て、
三郎やってるな?ヤスオ。
ヤスオ(立ち止まり)ん……?(キョロキョロする)
床に落ちたソフトを取りあげて、タイトルを読む三郎。
三郎「アドベンチャー・ゲーム/青いパパイヤ」……ゲームソフトか?
ヤスオなんだ、父さんか……。急に声がしたんで、ゲームの中のイベントかと思ったよ。
ヤスオ、再び足踏みを始める。三郎、近づいて、
三郎そうやって全身にいろいろつけてコレを再生すると、あたかもその中にいるような感
じがするってわけだな。
ヤスオ(歩きながら)そうだよ。僕の体はゲーム空間にいるんだ。
三郎今は何してるんだ?


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ヤスオ海だ。海を歩いてる。
三郎ほー、海か。

●海・砂浜

砂浜を、冒険者のような服を着て歩たヤスオが一人歩いている。
ヤスオリアルだよ……。すごくリアルだ。全身に浜の風を感じる。足はたしかに砂浜を踏み
しめてる。そっちはどう?

●ヤスオの部屋

三郎、何もない部屋を見回して、
三郎いや。どうって言われてもなあ……
ヤスオ風は?足元の砂は?
三郎……ないよ。全然ない。
ヤスオおっ!!(と突然、身をかわす)
三郎(驚き)何だ?


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