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オレンジひどいわ!!
主人ひどいじゃねーか……(と落ち込む)
カウンターに突っ伏し、ワーンと泣く、オレンジ。
ワタル……?
オレンジ(泣きながら)あたし、あなたのために一生思命作ったのに……。
主人作ったの、俺だ……(肩を落とし)
オレンジひどい!!(カウンターを叩く)
バシーン、ダダッ。立ち上がるオレンジ。一同シーンとなる。
ワタルを睨みつけた目は、結構怖い。
ワタルオ……オレンジ!?
オレンジ私たちの仲も、これで終わりね。
と、捨てゼリフ。ツカツカと出ていく。
ワタル待ってくれ(と、止める)
主人も店員も状況わからず。が、ワタルはなにかに気づいた様子。
ワタル(明るく)冗談、まずいなんてウソ。おいしかったよ。
オレンジ(泣きやんで笑顔を見せ)……ホント?
主人(同じような笑顔で)ホント?


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ワタル、席に戻り、勢いよくラーメンをすすり、
ワタルうん、うまい!!(と感激)
オレンジ(キョトン)……。
ワタルまずいわけないよ。オレンジが一生懸命作ってくれたんだんだから……。
オレンジ(だんだん笑顔に)……。
主人(小さな声で)だから作ったの俺だって……。
いつのまにか得意気な顔のオレンジ。オムレツの時のように、
オレンジ(ピースをする)
ワタル……(ホッとして)ごめんよ、オレンジ。
オレンジううん、いいの。この次はもっと頑張るわね。
主人(小さく)頑張るのも私です……。
ワタル、ようやく主人の方を向いて、
ワタルすいません。こいつプリセットされた恋人の会話しかできなくて。
主人へっ?
店員
ワタル僕の言葉によっては、ときどき裏ワザが作動しちゃうんです。
主人(理解し)ああーああ、なるほど。じゃ今のは……


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ワタルたぶん、手料理の後の会話かな。
主人へー? 恋人型って手料理まで御馳走してくれんのかい?(と店員をチラッ)
店員(しょんぼり)……。(プロペラのスピード急激にダウン)
ワタルヘヘヘ。彼女、オムレツが得意なんス。
オレンジ(ワタルに)ねっ。
ワタル(振り向き)ね。
ワタルとオレンジ、見つめ合う。眼差しも、熱く。
オレンジ愛してるわ、ワタル。
ワタル僕も、だよ、オレンジ。
オレンジ私の方が、いっぱい愛してるわ。
ワタル僕のほうさ。
オレンジ私よ。
ワタル……(が、急に視線を感じ、チラッ)、
主人・店員(冷めた目線)……(しらーっ)
オレンジ
ワタルあっ、あのさオレンジ。こういう店でこんな会話しちゃ……まずいんだ。
オレンジの表情が再び急変。


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オレンジ(大声で)まずい?
ワタル……あ。
再びカウンターに突っ伏して、泣きだす、オレンジ。
オレンジひどいわ。あたし……あなたのために一生思命作ったのに。
ワタルそ……そうじゃないんだ(と苦笑い)
オレンジひどい!!(バーンと、カウンターを叩き、立つ)
ワタルあ、あ……。
オレンジ(睨みつけ)……私たちの仲も、これで終わりね!!
ダダダッ。店を飛び出す、オレンジ。
ワタルオ、オレンジーッ!!(と追う)
ガラガラぴしゃ。扉の音。
店員(いつもその音に反応しているように)毎度あり。
主人(つられて)毎度……。

●公園

同じ公園の、同じベンチ―――。


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