7月26日
撮影日誌
◆7月26日(土)  *数字はシーンナンバーです
129)卸町SET・アパートの部屋
121A)〃・〃
121B)〃・〃
50C−1)〃・〃
終了後、SET撤収

撮影用スケジュール表

シーン解説
S#121)木造アパートの・鮮と幹の部屋
深夜の部屋でじっと見つめあう二人・・・。


7月26日(土)晴れ
岡田君の涙も、麗奈ちゃんの涙も、せつなくて苦しくてつらくて、胸が締めつけられた。
(紹介している写真は暗くてよく見えないかも知れませんが、芝居が終わった直後の、涙を拭っている二人なのです。とてもいとおしいキュッーってしたくなる) 「さみしい」こんな言葉を監督が言う。「さみしいね」私もその言葉しか出てこなかった。
本日はクライマックスの場面。出ていった幹が、鮮の誕生日の日に帰ってきて、今日を最後にもう逢うことはないだろうとお互い感じながら、二人は初めて結ばれる。というシーン。
「さみしい」「さみしいね」「あーさみしい」「ほんまさみしいな」「さみしいっすよ」「さみしぃよぉ」「んーさみしいなっ」「なんでこんなにさみしぃかなぁ」本当にこんな言葉しか出てこなかった。そして、この言葉をかわす以外の会話はなかった。私と監督の「さみしい」の感覚は少し違っていたが、二人とも「さみしい」の言葉しか出てこなかった。
監督を「さみしい」くさせたのは、主演二人の大きな成長にある。初日から数えて24日目、残り2シーン今日の場面とタイトルバック以外を撮りきった二人は鮮と幹になりきっていた。岡田君も麗奈ちゃんも芝居に関しての演出指導は現場で一切なかった。というより、する必要が全くないほどの完璧な仕上がりで、監督としての出る幕がなかったからである。
私を「さみしい」くさせるのは、この熱い現場が終わってしまうことである。「ア・ルース・ボーイ」という作品の名の下に集まってきた、役者さんやスタッフのみんなが、明日を終えると、別の作品のもとに行ってしまうからである。手塩にかけて育ててきた娘を、どこぞの知らぬ男に取られる心境みたい。(娘を嫁に出した事ないから本当の気持ちは分からないけど)他の女が俺を必要としている、と彼氏に去って行かれる心境みたいな。(経験あり)
「さみしい」一日だった。
その夜、芝居場のシーンをすべて取り終えたので、私の部屋で監督とワインをあけることにした。岡田君も部屋にきた。二人はなんだかポーォとした表情でゆっくりと呑んでいるが、殆ど会話はしない。私は二人の姿をデジカメにおさめると、たった一杯のワインに程良い酔いを感じながら、またこの二人と映画をつくりたいなと思った。


★本日のスナップ(幹・鮮の家にて)はこちら★
★キャスト紹介★
名 前 :柴田 巧
ふりがな:しばたたくみ
生年月日:1997年4月25日
身 長 :60cm
体 重 :6.2kg
B W H
担 当 :梢子
作品歴 :
特に注目してほしい所:
ア・ルース・ボーイという作品について思うこと
僕は男の子なのに・・・「梢子」なんて。とっても暑くて暑くて大変。それなのに泣かされたりでもう大変。でも僕2カ月なのに、役者。とっても幸せ。大きくなったらみんなに言って自慢しちゃお!岡田君、麗奈ちゃんと一緒にお仕事出来てとってもうれしかったよ。ちょっとハードスケジュールで大変だったけど、とっても貴重な体験、どうも有り難う。

★スタッフ紹介★
名 前 :野口勇子
ふりがな:のぐちゆうこ
担 当 :宣伝
主な仕事内容:
「ア・ルース・ボーイ」を世に知らしめ、多くの方々に見たいと思わせること。仕事は、雑誌社まわり、TV局まわり、宣材物作成、イベント企画等・・・。公開前に、主演の2人を引き連れ、全国キャンペーンまわりしたいです。
作品歴 :「大統領のクリスマスツリー」(96年松竹洋画系 奥山和由監督)
「東京夜曲」(97年シネマジャパネスク系 市川準監督)
「CURE キュア」(97年12月シネマジャパネスク系 黒沢清監督)
特に注目してほしい所:
実は私も後ろ姿で出演している!?不用心なことに日焼け止めも塗らずに1日ロケに立ち会ってできた、私のドカタ焼けの真っ赤になった腕に注目。(難なく、そのシーンはカットされたそうです)
ア・ルース・ボーイという作品について思うこと:
主人公の年令と差ほど遠くないせいか、ノスタルジックに彼の姿を見るのではなく、むしろ、同年代と言いましょうか、自分も彼のように自分に自身を持って潔く生きたいと痛感します。本作を見ながら、彼を自分と置き換え、一緒になって辛い思いをし、気持ちを奮い立たせ、何かを悟り、そしてジーンと感動するのです。

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