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たどんとちくわ
1998年12月5日公開
上映時間:1時間42分
製作:GAGA PICTURES
制作協力:セディック・インターナショナル/エクセレント フィルム
配給:GAGA、 (株)ギャガ・コミュニケーションズ

CAST
木田役所広司
浅見:真田広之
安西:根津甚八
富山田口トモロヲ
熊のぬいぐるみの女桃井かおり
おでん屋親父:小鹿番
君島:安部聡子
:弘中麻紀
タクシーの乗客:太田光
:田中裕二
・・・その他
STAFF
原作:椎名 誠
監督市川準
製作:山地浩
企画:中沢敏明
プロデューサー:板谷健一
:川崎隆
脚本:市川 準
:佐藤信介(たどん)
:NAKA雅MURA(ちくわ)
撮影:小林達比古
スチル撮影:北島元朗
美術:間野重雄
録音:橋本泰夫
照明:中須岳士
音楽:板倉文
音楽制作:小暮隆生
編集:三條知生
キャスティング:田辺博之
INTRODUCTION
 都会を流すタクシー運転手の木田(役所広司)。様々な乗客が彼の車を利用するが、乗客と交わす上辺だけの会話に心の通ったコミュニケーションは存在しない。孤独な空間、単調な毎日。昼夜タクシーを転がしている彼は、やがて自分が動いているのか、風景が自分を通りすぎているのか分からない、意識が遊離していくような感覚に包まれてゆく。そんな折、彼のタクシーにサラリーマンの安西(根津甚八)が乗り込んできた。都会の街灯が車内を照らす中、何気なく安西に自分の身の上話をポツリポツリと語り始める木田。「お客さん、お仕事は?」と尋ねる木田に、「たどん屋だよ」と面倒くさそうに受け流す安西。やがて車窓から見える景色に不安感を抱いた安西は、木田が無目的に街中を回送している事実を知り愕然とする。何かに取り付かれたような木田の表情は明らかに尋常ではなかった。そしてタクシーはいつしか人気のない海辺へ。困惑する安西に「たどん屋だという証拠に、ここでたどんを作ってみろ!」と詰め寄る木田。その手には一丁のトカレフが握られていた... 。
 同じ頃、小説家(?)の浅見(真田広之)は都会の夜を彷徨っていた。意識を超越した感覚の中で様々な言葉が浮かんでは消え、独り呟く浅見。屋台のおでん屋へと行き着いた彼は、そこでちくわを注文する。「ちくわはない」というオヤジに、鍋の上に跨がり、チャックを下ろして「ここにちくわがあるじゃないか」とからかう浅見。オヤジの怒号を背中に受け、彼の足は次に馴染みの料亭へと赴いていた。自分の作品の愛読者である店の主人(田口トモロヲ)と他愛のない会話をしながら席についた彼は、そこでふと奇妙な感覚に襲われる。店内の光景が異空間のように感じられ、客達の会話は自分の事を噂しているようで耳障りだ。おまけに出された料理は、彼の箸の中でグロテスクに動き出す。目の当たりにした光景から逃れようとトイレへと駆け込んだ彼は戦慄した。「俺のちん○がない!」彼の視界には店内の全ての人間が画策しているように見える。“皆がグルになっている”“俺を落とし入れようとしている”そう確信した彼は店の包丁を手に取り、身を乗り出した... 。
 朝焼けに照らされたとある海辺のホテル。そこに木田のタクシーが到着し、全身血塗れの浅見が現れる。非日常的な時間を共有した者同志、彼らは偶然顔を見合わせるが... 。

Note




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